
こちらの講座は終了いたしました。
開講日時・会場
開講日時
3月4日(日)13:30〜17:00(全3時間30分/途中15分休憩含む)
*17:30まで延長される可能性があります。
講師
大熊肇さん(出版デザイナー)
定員
30名
会場
ちよだプラットフォームスクウェア5F 506会議室
(東京都千代田区神田錦町3‐21 東京メトロ竹橋駅より徒歩2分/JR神田駅より徒歩12分/東京メトロ神保町駅より徒歩7分)
アクセス
受講料
受講料
3,000円
講座のねらい
4月から開講される「大熊肇の組版道場」。この連続講座の開講を記念して、講師の大熊肇さんの特別講義を開催します。
私たちは日々の仕事の中で、一点しんにょうと二点しんにょうの問題で困ったり、渡邊の「辺」の字の異体字の多さにとまどったり、さまざまな字体の問題に直面します。さまざまな「字体」とは、どのようにつきあって行けばよいのでしょうか。字体を使いこなす指針のようなものはないのでしょうか。
講師の大熊肇さんには、書体と字体にまつわる長年の研究成果を存分に語っていただきます。大熊さんの書道史への深い知識にねざした字体のお話には、目からうろこが落ちることうけあいです。
「組版道場」受講予定の方も、受講を考えていらっしゃらない方もお気軽にご参加ください。
*特別講座は「組版道場」と一部内容が重なります。そのため、特別講座を受講後「組版道場」にお申し込みくださった方は、「組版道場」受講料より2000円割り引きます。
講師からのメッセージ
字体とは「文字の骨組みの概念」のことです。では「骨組み」とはなんでしょう。「概念」とはなんでしょう。
骨組みは骨格とは違います。骨格にはりっぱな骨格とか華奢な骨格とかいろいろありますが、りっぱな骨格の人も華奢な骨格の人も骨組みは同じです。 あばら骨が縦についていたり、肱の関節が2つあったりなんてことはふつうはありません。
概念というのは野球のストライクゾーンのようなものです。サッカーのゴールは実際にあるけど、野球のストライクゾーンは実際にはありません。ではどこにあるのか。それぞれの皆さんの脳のどこかにあるのです。そしてそれぞれの皆さんの概念は同じ部分もあるけどそれぞれ違うのです。あなたの書いた字が、読む人のストライクゾーンに入っていればその字として読めますが、ボールなら解読できません。現代人が古文書を読めないのはストライクゾーンが変わってしまったからです。
「吉」には上部が「士」の「吉(さむらいよし)」と「土」の「吉(つちよし)」がありますが、これは違う字なのでしょうか、同じ字なのでしょうか。 牛丼の吉野家の「吉」にはどちらの「吉」を使えばよいのでしょう。総理大臣だった吉田茂は「吉」をどう書いていたでしょう。
「北」の左側の縦線は手書きでも下に突き通すべきでしょうか。「印」はどうですか。しんにょうの点はいくつ書いたらよいでしょう。「秘」の偏は 「禾」なのに「祕」の偏は「示」ですがどちらを書くべきでしょう。斉藤さんと斎藤さんと齊籐さんと齋藤さんは同じなのでしょうか……
文字が誕生してから現代まで、人々はどんな字を読み、書いてきたのか。現在使っている字はどのようにできたのか、字体・書体の3500年を考えてみます。
対象
編集者、組版関係者、デザイナーなどお仕事で文字を扱う方、教師など文字を教える立場にある方。また、テーマにご興味のある方はどなたでも。
講師紹介
大熊肇(おおくま はじめ)
1960年(昭和35)埼玉県春日部市生まれ。出版デザイナー。8歳から書道教室に通う。小学校で教師に「木」の縦線をはねないように注意された (もちろんはねてもよい)のがきっかけで、字体に強い興味を持つ。著書の『文字の骨組み 字体/甲骨文から常用漢字まで』(彩雲出版、2009 年)は字体についての興味が結実したもの。専門学校桑沢デザイン研究所・リビングデザイン研究科・グラフィックデザインコース卒業。道吉デザイン研究室を経てフリーランス。マッキントッシュを導入し、DTP組版を試みるが、組版についての無知を思い知り独学する。著書の『文字の組み方 組版/見てわかる新常識』(誠文堂新光社、2010年)は、無知だった過去の自分に向けて書いたもの。現在、有限会社トナン代表。毛筆のロゴや篆刻も制作する。共著に『組版/タイポグラフィの廻廊』(白順社、2007年)がある。
tonan's web http://www.tonan.jp/










