第38回「戸籍と住基とマイナンバーの文字コード」
開催概要
日時 | 15:00〜17:30(開場14:30) |
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会場 | バルト(東京・阿佐ヶ谷) |
ゲスト | 安岡孝一さん(文字コード研究家) |
参加費 | 1000円(飲み物つき) |
定員 | 30 名 |
内容
かつては手書きで行われていた戸籍事務ですが,二十年くらい前から自治体ごとに徐々にコンピュータ化されていきました。そこで問題になったのが,人名・地名の漢字の多さ,とくに異体字の多さです。例えば渡辺の「辺」をとってみても,「邊」「邉」など多数の異体字があります。既存の文字コードでは間に合わないため,自治体ごとに多数の外字を作っていました。しかし,自治体ごとにバラバラではデータ交換に著しい不都合が生じます。法務省は独自の文字コード「戸籍統一文字」を定めました。
一方,住民票のデータベースである住民基本台帳では,総務省が住民基本台帳ネットワーク統一文字という別の文字コードを定めました。
ここに,先日可決したマイナンバー法に基づくマイナンバーが加わることになります。マイナンバーではユニコードを使う方向で話が進んでいますが,さて一体どうなるのでしょうか。
今回は,文字コード研究家の安岡孝一さん(京都大学)をゲストに招きし,このややこしい世界を分かりやすくお話いただきます。
ゲスト
プロファイル
安岡孝一(やすおか こういち)
1965年,堺市生まれ。京都大学 大型計算機センター 助手,京都大学 人文科学研究所附属漢字情報研究センター 助教授などを経て,京都大学 人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター 准教授。京都大学博士(工学)。文字コード規格 JIS X 0213 の制定および改正で委員をつとめ,その際に人名用漢字の新字旧字を徹底調査した経験を持つ。著書に『新しい常用漢字と人名用漢字』(三省堂),『キーボード配列 QWERTYの謎』(NTT出版),『文字符号の歴史―欧米と日本編』(共立出版),『文字コードの世界』(東京電機大学出版局)などがある。http://slashdot.jp/~yasuoka/journal で断続的に「日記」を更新中。