第31回「日本と欧州,欧文書体の使われ方」
開催概要
日時 | 15:00〜17:30(開場14:30) |
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会場 | バルト(東京・阿佐ヶ谷) |
ゲスト | 小林章さん(欧文書体デザイナー) |
参加費 | 1200円(ワンドリンクつき) |
定員 | 30 名 |
内容
金属活字の時代から写真植字を経て今日のデジタルフォントにいたるまで,欧文書体(ラテン文字〔ローマ字〕・ギリシャ文字などの書体)は数限りなく制作されてきました。それぞれに特徴があり,書体デザイナーやメーカーの思いが込められています。
このような欧文書体は,日本でも印刷物・看板・ウェブなどさまざまな媒体で,多様な使われ方をしています。書体は,それにふさわしい場面で使われたとき効果を発揮しますが,使い方を誤ると奇異な印象を与えてしまうかもしれません。欧文書体の本場でどんな書体がどんなふうに使われているかを知ることは興味深いのではないしょうか。
今回は欧文書体デザイナーで,世界的なフォントメーカーであるドイツ,ライノタイプ社で タイプディレクター(書体設計監督)を務める小林章さんをお迎えし,ヨーロッパと日本で欧文書体がどのように使われているかについてお話しをうかがいます。また,日本人としてドイツのフォントメーカーで働くということについてもお話しいただければと思っています。
欧文書体の知識がまったく無い方にも分かるようにお話しいただきますので,印刷・デザイン業界外の方もぜひご参加ください。
ゲスト
プロファイル
小林章(こばやし あきら)
1960年,新潟市生まれ。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン科卒業。1983年から1989年まで株式会社写研で書体デザインを担当ののち、約一年半のあいだ英国ロンドンでカリグラフィーを学ぶ。1990年から 有限会社字游工房 で日本語書体ヒラギノ明朝・ヒラギノゴシックの書体制作に関わり,1993年から 株式会社タイプバンク で同社の日本語書体の欧文部分をデザイン。1997年以降はフリーランスとして欧文書体をデザインして受賞多数。タイププロジェクト と AXIS Font の欧文部分を制作した後,2001 年春より,ライノタイプ社 のタイプ・ディレクターとしてドイツに在住。同社では,有名な書体デザイナーであるヘルマン・ツァップ氏やアドリアン・フルティガー氏と共同での書体改刻や企業専用書体の開発を担当している。著書に『欧文書体:その背景と使い方』,『欧文書体2:定番書体と演出法』,『フォントのふしぎ:ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』(いずれも美術出版社)がある。