第17回「チベットの文字とその書体」
開催概要
日時 | 15:00〜17:30(開場14:30) |
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会場 | バルト(東京・阿佐ヶ谷) |
ゲスト | ケルサン・タウワさん(カワチェン代表) |
参加費 | 1000円 |
内容
チベット文字は,仏教経典をチベット語に翻訳するため,7 世紀にインドの文字をベースとして作られた表音文字です。現在でもチベット文化圏で広く使われているほか,歴史的には周辺地域の文字文化にも大きな影響を与えました。
もじもじカフェでは,第 14 回 でチベットの木版印刷を取り上げました。その際に私たちが目にしたチベット文字は,いわば印刷用書体であり,手書きの文書には,日本の行書・草書にあたるさまざまな筆記体が使われています。手書き書体は用途によって使い分けられるほか,時代や地域によってもいろいろなスタイルがあるといいます。
チベットの文字文化は日本ではあまり知られていません。さまざまな書体はどのように使い分けられているのでしょうか。チベット文字はどのような筆記具でどのように書くのでしょうか。
今回は,亡命チベット人二世で,日本でチベット語を教えていらっしゃるケルサン・タウワさんをゲストにお招きし,チベット文字筆記の実演も交えてお話を伺います。また,チベット文字やその表記の仕組みの基礎も解説していただきます。
ゲスト
プロファイル
ケルサン・タウワ(Kelsang Tahuwa)
1958 年,北インドの西ベンガル州カリンポンにチベット難民 2 世として生まれる。ダージリンの St. Joseph 大学卒業。1981 年に来日,唯称寺 仏教文化交流研究や言語情報研究所 研究員としてチベット文字のフォント作成,チベット語仏教文献に関する情報収集を行うほか,Asian Classics Input Project 日本事務局総代として電子仏教文献の配布などを行ったり,中央大学などでチベット語を教える。1993 年に カワチェン(KAWACHEN)を設立,チベット語を教えたり,チベット関係の文化を紹介する活動を行うとともに,チベット語の翻訳・通訳などを行っている。編著書に『チベット語辞典』,翻訳書に『現代チベット語会話 Vol. I, II』(いずれもカワチェン刊)がある。