第4回「コンピュータの文字はなぜ化ける?
―“ゆるい”技術としての文字コードを考える」
開催概要
日時 | 2006年11月26日(日) 15:00~17:30(開場14:30) |
会場 | バルト(東京・阿佐ヶ谷) |
ゲスト | 小形克宏さん(ライター) |
参加費 | 1000円(ワンドリンクつき) |
内容
パソコンで文書を書いたりメールをやりとりしていると,「文字化けしたけど一体どうして?」「なぜ自分の名前の漢字が出ないんだろう?」という文字に関する素朴な疑問が湧いてきます。
謎を解く鍵は,コンピューターや通信において文字を取り扱う仕組みである「文字コード」にありそうです。文字コードとは,平たく言えば文字に番号を振って,文章を数字列として扱う仕組みです。文字コードは一体どういう考え方で作られているのでしょうか。
今回は文字ジャーナリストの小形克宏さんをゲストに迎え,枝葉末節は脇において文字コードの本質に迫りたいと思います。「文字コード」なんて言葉初めて聞いた,という方にも分かるようにお話しいただきます。
ゲスト
プロファイル
小形克宏(おがた かつひろ)。
1959年,東京都生まれ。フリーライター。2000年よりインプレス『INTERNET Watch』にて「文字の海,ビットの舟」の連載を開始。PAGE2006(日本印刷技術協会主催)にて『日本語文字セットとフォントの新しい環境』モデレータをつとめる。
終了報告
今回のもじもじカフェでは初めてプロジェクターを使用し,ゲストの小形さんが文字コードの仕組みから易しくプレゼンテーションされました。それらを踏まえた上で,「文字コード技術は“ゆるい”技術である」という小形さんの持論を,いろいろなフォントの字体差など豊富な例を挙げて解説されました。
また実際の文字化けの実例なども画面上で再現され,参加者からは納得の声が上がっていました。
今回は,文字コードの専門知識を持っている方も多数参加され,後半の質問では,JIS コードと Shift JIS コードの違いや,「字体」と「書体」の定義など,会場を巻き込んで熱い議論が闘わされました。
参加者の声
「文字コード,工業規格など,うっすらとですが先生のお話を伺い,伝わってきました。メカに非常に弱いので,人間の文字への認識が“ゆるい”というのにはホッとします」
「文字コードの奥深さに圧倒されました。進行役の方が随時解説をはさんでくれるのが,私のような文字コード初心者には助かりました。ただ,あまりに語句の定義にこだわりすぎると,かえってわかりづらい,哲学論争になってしまうのではと思いました」