日時 | 2016年9月17日(土) 14:00〜16:30(開場13:30) |
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会場 | バルト(東京・阿佐ヶ谷) |
ゲスト | 遠藤織枝さん(日本語研究者) |
参加費 | 1000円(飲み物つき) |
定員 | 30 名 |
私たちは一生を通じて医療や看護を受け,家族や自身の介護を経験します。しかし,そこでは褥瘡(じょくそう),糜爛(びらん),嘔気(おうき),臥位(がい),円背(えんぱい),誤嚥
難しいのは専門用語だから仕方がないのでしょうか。二つの問題があるように思われます。
一つは,患者やその家族自身に,病気・怪我やその治療について理解することが求められる時代において,言葉がその妨げになることです。
もう一つは人材育成を困難にすることです。看護師や介護福祉士は深刻な不足が懸念されており,外国人も含めた多様な人びとの中から養成することが求められています。
しかし,2008年に始まった経済連携協定による外国人看護師・介護福祉士人材育成事業では言葉の壁の大きさが浮き彫りになりました(看護師国家試験は合格者ゼロでスタート)。
今回は,日本語教育の専門家として,介護の現場,教科書,国家試験で使われる日本語を調査・研究し,やさしく分かりやすい言葉への言い換えを提案する本を出された遠藤織枝さんをゲストにお迎えし,どのような言葉の問題があるのか,どのように解決できるのかについて伺います。
また,医療・看護・介護の言葉についての皆さんの体験やご意見もお聞かせください。
遠藤織枝(えんどうおりえ)
1938年生まれ。日本語教育・社会言語学専攻。長年留学生の日本語教育に携わってきたが,日本政府が各国と提携したEPA(経済連携協定)に基づいて2008年にインドネシアからの看護師・介護福祉士候補者を迎えてから,突然介護の日本語教育に飛び込むことになった。付け焼刃で介護の日本語を研究する過程で,その用語のわかりにくさ・難しさに直面した。このまま外国人介護従事者に教えることの矛盾を感じ,その平易化を考えるようになっている。介護のことばの平易化を主張した著書に,『やさしく言いかえよう 介護のことば』共著,三省堂(2015)がある。